外壁のブリード現象とは?原因と対策を解説

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外壁のブリード現象とは?原因と対策を解説

ブリード現象は外観の美観を損なってしまいます。
せっかくの塗装が台無しになるブリード現象の原因を知っていますか。
知らない間に進行し、気付いた時には手遅れということもあります。

今回は、ブリード現象の原因となる可塑剤の役割から、具体的な症状、そして効果的な対策まで解説します。
リフォームや外壁塗装を考えている方は、ぜひ最後まで読んで、美しい外壁を保つための知識を身に付けてください。
適切な対策を行うことで、長期間にわたって美しい外壁を維持することが可能です。

ブリード現象の原因とメカニズムを徹底解説

ブリード現象とは何か

ブリード現象とは、外壁のコーキング材から可塑剤がにじみ出て、塗装面に黒ずみや汚れとして現れる現象です。
特にサイディングやALC外壁、モルタル外壁などで見られ、雨染みと間違われることもあります。

この黒ずみは、可塑剤に大気中の埃や油分などが付着することで発生します。
放置すると、外壁全体の美観を損ない、建物の印象を悪くしてしまうため、早期発見と適切な対策が重要です。

可塑剤の役割とブリード現象への関与

可塑剤は、コーキング材などの材料に柔軟性を与える添加剤です。
輪ゴムやビニール製品などにも使われており、コーキング材では、気温変化による収縮や伸張に追従し、ひび割れを防ぐ役割を果たします。

しかし、この可塑剤が時間の経過とともにコーキング材からにじみ出てしまうことで、ブリード現象が発生します。
可塑剤の種類や量、コーキング材の品質、施工方法などがブリード現象の発生に影響します。

ブリード現象を引き起こす要因

ブリード現象は、主にコーキング材に含まれる可塑剤が原因ですが、他にもいくつかの要因が考えられます。
コーキング材と塗料の相性が悪い場合、可塑剤が塗料と反応しやすくなり、ブリード現象が起こりやすくなります。

また、施工不良や下地処理の不足も、ブリード現象を招く可能性があります。
さらに、交通量の多い道路に面した建物など、大気汚染の影響を受けやすい場所では、ブリード現象が発生しやすくなる傾向があります。

ブリード現象の具体的な症状

ブリード現象は、コーキング材の周囲に黒ずんだ筋状の汚れとして現れることが多いです。
汚れは、ベタつきや粘り気を持つ場合もあります。
色は黒やグレーが多く、白やベージュの外壁では特に目立ちます。
初期段階では小さな汚れですが、放置すると次第に広がり、外壁全体の美観を損なう原因となります。
そのため、早期発見が重要です。

ブリード現象の有効な対策方法

ノンブリードタイプのコーキング材を選択する

ブリード現象を防ぐ最も効果的な方法は、ノンブリードタイプ(NB)のコーキング材を使用することです。
ノンブリードタイプのコーキング材は、可塑剤を含まない、または極少量しか含まないため、ブリード現象が起こりにくいです。
コーキング材を選ぶ際には、必ずラベルに「ノンブリード」または「NB」の表記を確認しましょう。

適切な下地処理とプライマーの活用

コーキング材を施工する前に、適切な下地処理を行うことが重要です。
下地処理が不十分な場合、コーキング材の密着性が悪くなり、ブリード現象が発生しやすくなります。
また、プライマーを使用することで、コーキング材と塗料の密着性を高め、可塑剤の浸入を防ぐ効果が期待できます。
特に、塩ビ鋼板などブリードしやすい素材には、専用のプライマーを使用することが推奨されます。

コーキング材と塗料の相性の重要性

コーキング材と塗料の相性もブリード現象に影響します。
相性の悪いコーキング材と塗料を組み合わせると、可塑剤が塗料と反応しやすくなり、ブリード現象が起こりやすくなります。
そのため、コーキング材と塗料の組み合わせは、メーカーの推奨に従うことが重要です。

ブリード現象の予防策と早期発見

ブリード現象は、一度発生すると完全に除去することが難しい場合があります。
そのため、予防策として、定期的な外壁の点検を行い、早期発見に努めることが重要です。
小さな汚れを見つけた場合は、すぐに専門業者に相談しましょう。
早めの対応により、被害を最小限に抑えることが可能です。

まとめ

ブリード現象は、コーキング材に含まれる可塑剤が原因で発生する外壁の汚れです。
ノンブリードタイプのコーキング材を使用したり、適切な下地処理やプライマーの活用、コーキング材と塗料の相性に配慮することで、ブリード現象を予防できます。
定期的な点検と早期発見も重要です。
適切なメンテナンスで、建物の価値を長く保ちましょう。

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