外壁塗装のひび割れの原因と対策

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外壁塗装のひび割れの原因と対策

外壁塗装にひび割れが発生すると、家全体の耐久性や美観に大きな影響を与えることがあります。
ひび割れを放置すると、建物内部に雨水が侵入し、劣化や腐食が進む可能性が高まります。
本記事では、外壁塗装のひび割れの原因や、適切な対策について詳しく解説します。

外壁にひび割れが発生する原因

外壁にひび割れが起きる原因は、さまざまな要因によります。下記に代表的な原因をいくつか挙げます。

1: 塗膜の経年劣化

外壁塗装は時間の経過とともに劣化します。
特に10年以上経過した塗装は、塗膜が硬くなり、ひび割れが発生しやすくなります。
経年劣化によるひび割れは、外壁材自体に問題があるわけではありませんが、塗装の寿命が近づいているサインでもあります​。

2: 気温や湿度の変化

外壁は、日々の気温や湿度の変化にさらされています。
特に日本の気候では、夏の高温や冬の低温が塗膜に大きな負担をかけます。
これにより、塗膜が収縮・膨張を繰り返し、やがてひび割れが生じることがあります。
急激な温度変化は塗膜にストレスを与え、ひび割れができやすくなります。

3: 施工不良

塗装が不十分だったり、適切な塗料が使われていなかったりすると、ひび割れが発生しやすくなります。
例えば、下地処理が不十分であったり、適切な厚みで塗装されていなかったりすると、塗膜が剥がれたり、早期にひび割れが生じることがあります。
また、塗料が乾燥しきらないうちに重ね塗りを行うなどの施工ミスも原因となります​​。

4: 建物の構造的な動き

地震や強風など、外部からの力が建物に加わることで、建物がわずかに動き、外壁にひびが入ることがあります。
特に新築直後は、建物が「馴染む」過程で微小なひび割れが生じることがあります。
これを「乾燥収縮クラック」と呼びますが、ある程度は避けられない現象です。

ひび割れの種類と対策

ひび割れにはさまざまな種類があり、それぞれに対する適切な対策があります。
ひび割れの深さや幅に応じて、対応方法が異なるため、正しい診断が重要です。

1: ヘアークラック(表面に浅いひび)

ヘアークラックは、幅が0.3mm未満で、表面に軽いひび割れが発生する状態です。
これくらいのひびであれば、建物に大きな影響はなく、再塗装で十分に修復可能です。
早期に対処すれば、雨水の侵入を防ぎ、建物の劣化を抑えることができます。

2: 構造クラック(深いひび割れ)

幅が0.3mm以上で、外壁材の内部まで達している深いひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、注意が必要です。
これが放置されると、雨水が建物内部に侵入し、外壁材や建物の構造自体が損傷する恐れがあります。構造クラックは、補修材を使って修復するか、専門業者による対応が必要です。

3: コーキング部分のひび割れ

外壁の目地や窓枠の周りに施されているコーキング材は、ゴムのように柔らかく、時間とともに劣化し、ひび割れが発生することがあります。
コーキングのひび割れは、塗装よりも柔軟性があるため、交換や打ち直しによる補修が一般的です。
ひび割れを放置すると、そこから水が侵入し、内部の木材が腐食する原因にもなります​​。

ひび割れを防ぐための予防策

ひび割れを防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。
以下の対策を取ることで、ひび割れの発生を最小限に抑えることができます。

1:【定期的な外壁の点検】

外壁は定期的に点検を行い、小さなひび割れが発生した段階で早めに修復することが大切です。
目視によるチェックも効果的ですが、専門業者に依頼して詳しい診断を受けると、より正確な状態を把握できます。

2:【適切な塗料を選ぶ】

外壁塗装には、耐候性に優れた塗料や、柔軟性のある塗料を選ぶと、ひび割れを防ぐ効果が高まります。
特に建物が新しい場合や、地震の多い地域では、柔軟性があり、ひび割れしにくい塗料を使用することをおすすめします。

3:【定期的なメンテナンス】

ひび割れを防ぐためには、塗膜が劣化する前に定期的な塗装を行うことが重要です。
塗膜の寿命は約10年程度とされており、劣化が進む前に再塗装を行うことで、外壁のひび割れを防ぐことができます​​。

まとめ

外壁塗装のひび割れは、経年劣化や施工不良、気温の変化などによって発生します。
ひび割れを放置すると、建物内部に水が浸入し、腐食や劣化を引き起こすため、早期に適切な対応をすることが重要です。
ヘアークラックなどの軽微なひび割れは、再塗装で対応できることが多いですが、深刻な構造クラックの場合は、専門業者による修繕が必要です。
定期的なメンテナンスを行い、外壁を長期間にわたって保護しましょう。

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